治療するだけじゃない。患者さんの話に耳を傾ける歯科医院に。【前編】<テナントインタビューその⑥>

埼玉県を中心に歯科医院を展開する医療法人社団の大志グループが、駒沢の新たな商業施設に歯科医院をオープンすることになりました。大志グループとしても初の試みとなる世田谷区での開業に名乗りをあげたのが、勤務6年目の中村先生と5年目の川口先生。おふたりに開業に対する想いを聞きました。

妥協しない姿勢が共鳴して、ふたりで開業 W医院長です!

本日はよろしくお願いします。中村先生と川口先生は、おふたりで駒沢に歯科医院を開業するとのこと。きっかけはなんだったんでしょうか?

【川口】 あ、その前にちょっと暑いので、冷房をつけてもいいですか?

あ、ぜひぜひ。

【川口】 ぼく、インタビューとかはじめてで、めちゃくちゃ緊張しています。冷房つけないと、汗が、、、(笑)。

・・・

【川口】 では、改めて。開業については僕から声をかけました。もともと同じ九州大学に通っていて、中村先生は学年がひとつ上です。頻繁に関わることはなかったんですけど、共通の知人を通して食事に行ったりしていて。

左:川口寛史 先生 / 右:中村拓人 先生

同じ大学だったんですね。部活の先輩後輩とかですか? 部活は何を。

中村

部活は別々でぼくが野球部で、川口先生が水球部です。彼は身体がバッキバキだったんですよ(笑)。

川口

当時はね(笑)。社会人になってから20kgくらい太りました。大志グループはドクターもスタッフもみんな仲が良くて、よく飲み会もあるんですけど、中村先生とはよく一緒に飲んでいて。妥協しないところがすごく尊敬できるなと思ったんです。

それで声をかけられたと。

川口

ぼく自身もそうなりたいと思っていましたし、目指すベクトルが同じだと感じたので。

中村

ほぼ同じタイミングで開業したいと思っていて、パートナーを探していたんです。川口先生はしっかりと治療に取り組んでいる素晴らしいドクターです。あと、優しくて面倒見がいいよね。

川口

後輩のことは気にかけてます。駒沢に歯科医院を開業するにあたっても、後輩によく「一緒に働きたいです」と言われます。結婚して名古屋に行ってしまった元同僚のドクターも、「月1だけでも駒沢で働かせてください」と言ってくれたりして、それは嬉しかったですね。

すごく慕われてますね。

川口

みんなとよく食事してましたからね(笑)実は大志グループのなかで、世田谷区での開業は初めてなんです。

中村

理事長の地元が世田谷で、家族と愛犬を連れて駒沢公園で遊んでたみたいです。それで今回、駒沢の物件を紹介していただいて決めました。

新たな土地に、おふたりで挑戦していくんですね。不安もありますか。

【川口】 駒沢の周りには歯医者さんはいっぱいありますし、もちろん不安も大きいですが、万全の準備を進めています。

歯医者さんって、やっぱり先生の人柄で、通いたいと思えるかが決まってくると思うのですが、先生たちの趣味や好きなスポーツを聞かせてください。

【中村】 人柄で通いやすいかが決まるってわかるきがします。歯医者ってちょっと怖かったり、行きにくかったりしますよね。ぼくは大学までずっと野球をやっていたので、スポーツ全般が好きですし、スポーツ観戦も好きです。駒沢はスポーツする人がたくさんいるイメージです。出身は愛知で、名古屋飯のなかでも味噌煮込みうどんが一番好きですね。なんでもおいしく食べます!

【川口】 中村先生、すごくいい感じに自己紹介しますねえ。ぼくは趣味らしい趣味はないんですけど、人といるのが好きで食べることも好きなんで、誰かとお店に一緒に行く時間が好きですね。料理をするのは好きなので、インスタでレシピを調べて作ってみるのが結構楽しいです。インスタの検索欄は、歯の写真と料理と犬しか出てこないです(笑)。インスタの検索欄って、趣味がすごく反映されますよね。

【中村】 そうなんだ。ぼくは見せられないかも(笑)。

地元の歯医者さんに憧れて

おふたりが、もともと歯医者さんになろうと思ったきっかけを教えてください。

【川口】 父が歯医者なんです。小学生の頃に「お父さんの仕事を聞いてみよう」という宿題が出て、父にインタビューしたときに、「治療も楽しくやっているけど、治療する必要がなくなっった人も継続して定期検診に来てくれて、経過をちゃんと見れるところにやりがいを感じる」という話をしてくれて。そのときから歯医者という仕事を意識するようになりました。

継続して健康を見守れるのは、歯医者さんならではというか。

【川口】 歯医者になって5年目ですけど、実際に患者さんが定期検診に来てくれたときに「先生、今日も特に問題ないよね」「本当に? じゃあ終わりにしましょうか」と、明るくやり取りできるときが楽しいです。

【中村】 ぼくは実は医師になりたかったんです。小学生の頃から野球をやっていたので、怪我をしたときに病院にお世話になっていたのもあって。医師になりたいと医学部を目指していたんですけど……受からなくて、浪人を繰り返していました。

どのくらいの期間だったんですか?

【中村 】 そこ、聞きますか? えーっと7年です。

7年! すごく頑張ってらっしゃったんですね。

【中村】教師をしていた親も応援してくれてたんですけど、7年目に「さすがに将来を考えた方がいい」と。同じ医師として歯医者さんを目指すようになりました。
小さい頃に地元の歯医者さんに通っていたんですけど、先生がすごく丁寧で優しくて。地域の人たちが「ここがいい」と集まってくる場所で、そんな歯医者さんも素敵だなと、歯学部に入りました。

歯医者さんを好きになるかどうかは、小さい頃に出会った歯医者さんで決まりそうですね。

【川口】 そうかもしれません。ぼくが診ている子の中に、まだ歯が2本しか生えてなかった1歳の頃から通ってくれている子がいるんです。最初のは大泣きしていました。でも、お父さんとお母さんもすごくいい方で、3ヶ月に1度のペースで会いにきてくれていたんですよ。診察のたびにお子さんは泣いていたんですが、1〜2年ぐらい経つうちに少しずつ慣れてきて、自分から口を開けてくれるようになって。

それは嬉しいですね。

【川口】 めちゃくちゃねー。今は4歳なんですけど、歯医者に行くのを楽しみにしてくれているみたいです。治療を受けたらもらえるメダルが欲しいだけかもしれないですけど(笑)。でも、この子は歯医者を嫌いにはならないんだろうと思うと、継続して同じ子を診るのもいいことだと思いました。

【中村】 最近は継続して通っていた患者さんに、駒沢で開院することを伝えてるんですけど、残念そうにされたときに、愛されていたんだなと実感できて嬉しいです。今日の診察のときも「息子を先生にみてもらおうと思ったのに…」という言葉をいただきました。

柔らかく誠実なお人柄のおふたりが新たに開業する歯科医院は、どんな場所になるのでしょうか。明日の後編へと続きます。

text / Lee senmi

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