第24話

「本命じゃない人」と一緒に付き合ってるみたいで、「なんかあんまり」って思ってたけど

話し手
30代女性
聞き手
尾森明実

 生まれたのは、東京都文京区。東京ドーム後楽園遊園地が「遊び場」みたいな。

 いま考えると、親としては心配だっただろうなとか思うけど(笑)、ゲームセンターに歩いていけるとか、遊園地で「チケットもらったから区民割」みたいな。昔、新聞の人が優待券くれることがよくあって。「もらったから行こー。友達と行ってきますー」っていうのが普通だったの。 大丈夫?って、いまは思うけど(笑)。

高校も後楽園というか、家の近くだったんですか?

 中学までは地元で、高校はもう世田谷だったの。小学校1年生からずっとバスケをやってて、まあまあいい成績を残してたんだよ。区選抜にも選ばれて、東京都の選抜セレクションにも行けたんだけど。

 すごい上手な1個上の先輩がいて、強豪校(高校)に行ってね。その高校のチームがその先輩を推薦するために中学校の練習を見に来てて。「こういう強いチームでやりたいなー」って思って、何校か見に行ったの。

 そのうちの一校に学業の特待生で行けて、かつ部活が強いってことで、そこに決めたの。後楽園から世田谷の小田急線の方で、成城とかあっちの方。各停しか停まんない場所だったから、代々木上原で乗り換えて、小田急線乗って、大江戸線で。2つぐらいルートがあった。1時間ぐらいかけて行って。朝練があるときなんて始発だった。毎日母はその時間に合わせてお弁当をつくってくれてた。

 部活は、高校3年になる直前ぐらいで辞めちゃったの、結局。

 「なにしようか…」ってなって。美容師とかメイクアップアーティストになりたくて、メイク系の専門学校に行きたくて。でも先生が「受験できるんだったら、しといた方がいいよ」って。「専門学校だったら、大学出た後とかにもいくらでもいけるし」ってことで高3くらいから受験勉強を始めて。

 英語が好きだったから、英語で学校の先生の教員免許が取れるところ。2科目受験とか、数学を取れる学校を選んでいったら、駒大だった。しかも当時は新設して2年目ぐらいで、結構入りやすいときだったんだよね。英語とメディアの情報系を学べる学部に入って。経営学も学べたからすごく楽しかったし、経営が好きだった理由がいまに繋がっている。
 彼(夫)は内部生だから、ぜんぜん違うルートで入ってるんだけど。

「後楽園から世田谷って遠いな」っていう感覚があるんですね。

 私さ、ひいおばあちゃんは赤坂、おばあちゃんは広尾で、自分は文京区からあんま出たことなくて。

東京以上のところって、ニューヨークしか思い浮かばなくて

 港区育ちのうちのおばあ様たちからは、「世田谷なんか村だよ、田舎だよ」ってずっと言われてたの。だから、私、高校で世田谷行くっていったときに、「いや、私、なんで田舎に行かなきゃいけないんだろう」ってすごい思ってて。自分が行きたい学校なのに(笑)。

 で、やっぱさ。地下鉄で育ってると、まず外に電車が走ってるだけで、「田舎やん」ってなる。文京区から地下鉄に乗って外に出たら、こっち(文京区)で雪が降って、積もってないのに、世田谷は雪一面!みたいなことがあって。畑とかあるからさ。「あ、田舎」とかすごい思ってて。

 大学は自宅から。30分ぐらいかな、電車で。大学生にしては近いよね、きっと。

 世田谷も広くて、駒沢は田舎感があんまりない。
 もうなんか…しゅんってなっちゃったんだよね。「しゅん」って、熱が。燃え尽き症候群じゃないけど。

バスケを途中でやめたっていうのはなにかあった?

 人間関係だったかな。仲いい子がどんどん辞めてっちゃって。

 なんか…残ったメンバーの中で、私はこういうキャラだから、先生もやっぱ明るいって思って。「辞めた子たちをそのパワーで連れ戻してきて」みたいな感じで、そういう役回りでね。でも実は繊細なんだけど。
 結局連れ戻せなくて、でも仲いいからずっと仲良くしてたんだけど。先生に「なんで辞めたやつといまだに仲良くしてるの」って言われて、もう、心、「パリッ」みたいな。

「燃え尽きてるな」っていう感じは大学入ってからどれくらい続いた?

 えっ。ずっとじゃない? 4年間。で、それで、たぶん燃え尽きてるなっていう自覚もなくて。なにかにこう、夢中になってる感は……旦那さんにだね(笑)。当時は付き合っている彼氏だけど。でもそれも最悪だね…(笑)。片思いで噂が勝手に広まって避けられて(笑)。でもなんとか付き合えたから(笑)。大学はそういうスタートだった。

 卒業して、私はエステサロンに商材を卸してる化粧品会社に就職して。でも氷河期だったから何十件応募してもぜんぜんダメで。ようやく自分のやりたいことに合うようなところに大学4年生のときに合格もらって、「よっしゃー」ってなって。

 でもそのときに、「やってないことが大学生である!」って思って。海外留学したかったの。そのためにその学部入ったのに、なんかもう恋愛にかまけて(笑)。遊び尽くしちゃって。結婚した未来があったとしても、本来の目的を達成してないことを結婚して子供が生まれたときに後悔して、恋愛してたことが原因で「できなかった」っていう言い訳にしたくないなってふと思って。

 「絶対海外行く!」と思って、その費用を頑張って貯めて、1ヶ月ニューヨークに行けることになって。卒業が決まった後ぐらいかな。
 ニューヨークが超ー憧れ。東京以上のところってニューヨークしか思い浮かばなくて(笑)。

よくしてもらって、色々お祭り案内してもらって。「やれ!若いんだから!」みたいな(笑)

 で、ニューヨーク行ったら「最高ー!」と思ってたところで、東京配属で採用が決まってたのに突然「本社の大阪に来てください」って言われて。オンラインで話して、ニューヨークのすっげえ寒いスタバで、外でコート着ながら「え、なんで大阪なんですかぁ(泣)」って。「あなた大丈夫?」って外国人に声かけられるほど大泣きして。

 それで、大阪に行って、一人暮らしをして。美容の会社はちょっと合わなくて、もう、毎日「死にたい」「交通事故に遭わないかな」って思いながら会社に行っていて。「だったらもう東京に帰ってきな。結婚しよう」って当時彼氏の旦那さんがプロポーズしてくれて。それからすぐ、1年目の終わりぐらいに結婚ってなって。

 その次の年ぐらいには東京に戻ってきて、銀座のサロンで働いて。でも、旦那さんが、「サロンは土日勤務でまたお互い会えなくなっちゃうからやめていいんじゃない?」って言ってくれて仕事はやめて、それで、23、4(歳)ぐらいで、結婚式して。

 すぐ、半年後ぐらいに子供ができたんだけど流産しちゃって。その後1年ぐらい子供はできなかったんだけど、一人目を25(歳)ぐらいで産んで、2年後に2人目が生まれて。子供同士、誕生日が同じなの。予定日は違ったんだけど、お兄ちゃんがちょっと遅く生まれて、妹が早く生まれて。

 子供たちが5歳と3歳ぐらいのタイミングで、「ちょっと家も狭いし、どうしよっか、場所」ってなって。旦那さんの実家が世田谷にあって、おじいちゃんおばあちゃんがいたけど使ってないから、家賃浮くし、「よろしくお願いします、住まわせてください」みたいな感じで、そこに住まわせてもらって。

 引っ越してきたのが2019年ぐらい、コロナ前。

じゃ、大阪から戻ってきてすぐのときは駒沢じゃない?

 あ、そうそうそう。大阪の後は江東区の門前仲町っていう、すごいお祭りの盛んな下町みたいなところ。地域の人が可愛がってくれてすごいよくしてもらって、仲間に入れてもらってたなって。いまでも関わりがあったりしてる。

 近くの飲み屋さんで、いっつもいるおっちゃんとかと仲良くなって、よくしてもらって、色々お祭り案内してもらって。「やれ!若いんだから!」みたいな(笑)。

 …うん、そうだね。常連さんたちが地域の人だったってことだね。

江東区ではお祭りも参加したと言ってたけど、駒沢ではどうですか?

 こっちでは、そう。コロナだったからなかったんだけど、今年、去年は参加させてもらって。

 旦那さんは「いや、別に、必要なん?」みたいな感じ。あっちでは参加してたのに、こっちだと知ってる人もちょこちょこいるからか、また地元の人と関わってめんどくさいとか言ってる(笑)。

 「また(地元好きじゃない発言)出ました」って(笑)。

「馬鹿野郎!」っていうときに「大好きだよ」が入ってるかもしれない、とか

旦那さんもだし、義理のご両親も駒沢で育った?

 それが、旦那さんの両親はこの地域出身じゃないの。

 だから、いまよくあるさ、「新しく駒沢に来てる人」っていうのが、たぶん義理の両親という感じで。知らないがゆえにうちの旦那さんは地域の町会とかそういうのにぜんぜん関わってなかったって。

 最近は、(私自身も)地域のことに関わりながら、「商売とか学校が盛り上がってる地域は絶対人も元気いっぱいだよな」って思うから、そういうまちになってほしいなってすごい思ってて。
 なんか…「新しい人と古い人を繋ぐ役割」みたいなのを担いたいなって思う。

たぶん、「翻訳する人」みたいなね。

 そうそうそう。そうそう。カウンセラーもそうじゃない。

 「馬鹿野郎!」っていうときに「大好きだよ」が入ってるかもしれない、とか(笑)。

 新しく来た人って、駒沢のいいところっていうとさ、「綺麗でおしゃれカフェ、公園もある」みたいな、なんかそういう…。いろんなとこにアクセスもしやすい。

 そういうとこに惹かれて来た人たちと昔からいる人たちの地域に対する価値観に、ギャップがあるっていうか。

 たぶんああいうとこに来る人は…こう、なんていうんだろうな。

 常連さんはもちろん中にはいるし、ワンちゃん連れの人ももちろんいるんだけど。 やっぱそういう「おしゃれ」なのが好きな人が集まってる印象だなって思うと、地域性はそこまでなの。なんていうんだろうね、そういうの。

でも、学生のころは「地域と関わる」っていうのは、ぜんぜん視野に入ってなかったけど。 いまはそれが興味が向く対象になっていってるんですね。

 たしかにね。

それはどの辺に、理由とかきっかけがある気がします?

 たぶん、うちの親が、地域に溶け込むためにPTAとかやりながら後楽園という地域に入ってったっていう姿をたぶん私も見てて。だから、地元にも、すごいいろんな知り合いが多い。

 だから私、地元が好きだし。

 愛着っていうか、人との交流を、無意識かもしんないけどつくってくれてたんだなって思うし。

やっぱ「子供のために」っていうのがいちばん大きいのかな、地域に関わろうって思ったのは

 まあ、文京区なのに、1年から6年まで、クラス替えなしで。
 ずーっと一緒。しかも半分は保育園から一緒で。しかも1クラス23人とか。

 夫は、同じ時を経てるのに、世田谷で3クラスとか4クラスなの。「えー田舎じゃん!」とかいって。

 だから、クラスの中が「一つの町」みたいな。火消しの跡取りとか、町工場の息子、孫がいたりとか、町会のあそこの花屋さんの子、娘さん、とか。「代々、そこにいる」みたいな。

 大人になって気づいたんだけど、「社会的にあの人はマイノリティな感じだったのかな」っていう人とかもいた。偏りがなく本当にいろんな人がいた。社会がそこに一つあって。

 それこそ障がい者の子がいるクラスとかもすごい人気がある学校で。障がいを持つ子たちと遊ぶのが当たり前。唾かけられたり、噛みつかれることがあっても、ぜんぜんびっくりしない、みたいな。なんか、そういうのが自分の地元で育ったんだなって思って。

 でも、子育てを始めた当初、私はそれをやりたくなかったの、たぶん。

 そう……なんか、「別に、いいでしょ」とか思ってたけど。地域に関わり出して、コミュニティに属することが自分と子供を守るいちばんの手段なんだなっていうのをすごい感じて…。なんかこう、監視の目じゃないけどさ、いろんな目がある。「こうやって子供を守る手段もあるんだな」って。
 やっぱ「子供のために」っていうのがいちばん大きいのかな、地域に関わろうって思ったのは。

「入ってみるか、えいや!」ってしたのって、どういうタイミングだったんですか? PTA?

 いや、それこそ、なんもそういう保護者系のものは関わってなくて。グループLINEも夫がやってくれて。そういうの、私、気が散っちゃうからちょっと苦手で。

 ひたすら、なんだろう…学校に送迎して、「学校を知る」ってことがスタート。いろんな先生を知って、こういう人が守衛さんにいるんだ、こういう人が町会の人でいるんだ、こういう人に支えられて学校って運営されてるんだ、っていう仕組みを知って。PTAもこういうのがあるんだっていう…そっち側から。

 だからまだ参加してないの。仕組みを知って、自分がどこに行ったらいちばん自分の未来…自分のやりたいこと、ビジョンが達成できて、子供たちも守っていけるのかなっていう。そこのまだ答えが出てないから、いまは仕組みを観察してる感じかも。

 ゴミ収集車の人にもさ、「この人たちいなくなったらまちの安全が崩れるよなぁ」とかさ。だから、ゴミ収集車の清掃員の人と仲良しになっちゃう(笑)。最近、「ありがとう!!」とか、「いつもありがとうございます!!」とか言ってね。

 毎回会うじゃない。仲良しで、最近。配達員の人も。
 こういうインフラもない国もあるよなっていうのも、やっぱ子育てを通して学校を知ると…「こんなインフラ整ってるの日本?!」みたいな、なんか「ありがたいんだな」っていうことがたくさん散らばってて。まちには。

 地域を知って、「あの人もこういうことしてくれてるんだ」「え、そこに住んでるあの人だよね」って思うと、その人がその活動してないときに会っても、なんかすごい「ありがとう」って思う存在みたいな。

 「人の顔が見える」ってな安心安全の気持ちになる。「お互い様」じゃないけどさ。

人の顔が見えて、「ありがたいなぁ」と思っていると、「預けてる」だけじゃなくなるっていうか

でも、送り迎えに行くだけで、先生と仲良くなるもん?

 なんだろうねー。そもそも送ってる人がぜんぜん少ないから。うちの子はとくに、教室入りたくない、泣いちゃう、離れたくないみたいのが上も下もあったから、やっぱ送ってってたけど。

 「子供に関わる人を自分も知りたい」っていう気持ちもあるから、世間話をちょろっとするだけでもそれがまた、次会ったときにつながったり。1分の世間話が積み重なると色々知っていける。
 知ろうと思うかどうかだよね、きっと。人の顔が見えて、「ありがたいなぁ」と思っていると、「預けてる」だけじゃなくなるっていうか。

…じゃあ、これからなんか楽しみだなって感じですか? どこに入っていくか。

 夫が、駒沢でコーヒーのお店をポップアップでやって8月で終わったんだけど、次のお店の候補が出てきてて。それもあってポップアップは辞めたんだけど。その、やってた場所の斜め向かいの場所で、もう変わらず、たぶん常連さんたちみんな、来れる場所だよなっていう感じ。

 だから、そこを起点に、地域の繋がりとかをつくっていけたらいいよねっていうのはやっぱ夫婦の目標にもなって。

自分たちのお店を持ちたいね、みたいな話はしてるんですか?

 そう、それが、2年間やってきた場所の目の前に候補が出てきたやつ。早くて年内。私は「絶対年内でいける!」って言ってるけど、夫は、「来年じゃない?」とか言ってる。

 お店はそう、始まる。そうそう、始まる感じ。

 おっきくしてくにはスタッフが必要だよね。ちょっと私が次に興味あるのは、駒沢の商店街。組合みたいなのがあるんだけど、それが気になっているの。

 商店街が盛り上がって、学校も一緒に盛り上がって…。学校は駒大だけじゃなくてさ、医療大とか動物の専門学校もあったりするから。学生さんがもっとアルバイトとかでまちに馴染んでくれて、おっきくなったときに私みたいに「学生時代を過ごした場所」として懐かしい場所で戻ってきたりすると、また活気が湧くんじゃないかなって。

 私、なんか…第1志望じゃなかったから。挫折してここに入ってるから、「駒大生」ってあんま当時は言いたくなくて。「本命じゃない人」と一緒に付き合ってるみたいで「なんかあんまり」って思ってたけど。

 「あ、駒沢いいじゃん」って思ったのも、それこそ、子供のママたちとも接して、「あれ、お母さんたち、大学出てる人あんまりいない」って気づいて。「大学生ってすごい楽しい生活だったんだ…!」みたいな。「あ、大学出てるって、一つのなんか…看板になるんじゃん」じゃないけど。

 「駒大っていうすごい大きいコミュニティに入ってたんじゃん」とかいうのも、子育てして気づいたの。前までは誇れるキャリアじゃなかったの、自分の中で。

 だからたぶん、ここに馴染もうと思わなかった。 「渋谷にいくぞっ!」「表参道がいいー!」みたいな(笑)。

(笑)でもなんかね、ぜんぜん違う感じになってきてますね。

そう、ぜんぜん違う。不思議だよね。

生活史を聞いて:ミニインタビュー
尾森明実さん

同じ「地」に思うことって変わるんだなって。おそらくポジティブな意味付けに変わっていて

どのへんが大変でした?

 文字起こし。AIでやっても、ある程度手は入れなきゃいけない。横着して音声を1.5倍とか2倍速にしてみるけど、「これじゃ息づかいがわからないな」って普通の速度に戻す。みたいな行き来を、たぶん3往復ぐらいしてます(笑)。

 印象に残っているのは。編集部に初稿を送ったとき、返ってきたフィードバックがほとんど「トルツメ」だった。「こんなに取っちゃうんだ!」って。量が新鮮で。読み手には前置きが要るんじゃない?と取らずにおいた場所が、割となくなる結果で。

 で、消してみたら「あ、繋がるわ」と。「取って平気なんだな」と思って。ぜんぶ取っちゃいましたね(笑)。

 読み手を舐めているところもあるのかも。「ここまで伝えないと伝わらないんじゃないかな」って。少ない文字量からもなにか受け取る可能性に目が向いていない、というか。侮っていたかも(笑)。

話し手の方との関係は?

 同じ「駒沢の生活史」プロジェクトに参加している人で。ワークショップのグループで一緒になって。参加の動機とか、駒沢に対して思ってることをポロポロ話していらして。それで「もうちょっと聞いてみたいな」と。

 駒沢と2回出会う人生を歩んでいて。

 大学に通って駒沢と出会ったけど、ちょっと間が空いて、引っ越して出会い直している。

 同じ「地」に思うことって変わるんだなって。おそらくポジティブな意味付けに変わっていて。なぜそれが起きてるのか? も聞かせていただいて、面白かった。自分とも重なるものがあって。

 私の「地元」の捉え方も歳を経るごとに変わってきていて、そことリンクする感覚を覚えながら聞いていた。

 聞いた直後は〝地元が後楽園で、遊び場が東京ドームの遊園地だった〟と。遊ぶ場所がそういう都市空間ってところが面白いな、と印象に残っていたけど、テープ起こしを読み初稿を書いてゆく中で、「この人はいま駒沢との関係を結び直そうとしていて、そこには大事な意思がこもっているな」と感じ始めて。

 最初はお話の前半を残したいと思っていたけど、「いや違うな」と。後半の〝街とかかわり始めている話〟を残す判断をしましたね。

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